母になる 父にもなる

Hello December!

 

最近体調も安定しているので、12月に入ってから久しぶりの小物製作をしました。

赤と金の糸を使ったクリスマスタペストリーです。

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そろそろ引き継ぎも考えて…ということで、

職場では私が産休・育休に入ることが同僚に伝えられました。

妊娠を知る方が増えるにつれて

かけてもらえる言葉も増えていきます。

意外ともやもや引っかかるのが

「特にお母さんは 子どもができると世界が変わるよ」という言葉です。

 

ここにあんまりきちんと書いてきませんでしたが

「妊活」を始めたのは確か、梅雨ごろでした。

話を持ちかけたのは私ですが、きちんと夫婦で話し合って。

6月、初めて避妊をしないセックスを経験しました。

まるで初めての日みたいに、(特に夫が)緊張していたことを覚えています。

女の人に妊娠しやすい時期とそうでない時期があることをよく知らず、いつも通り生理が来ました。

 

7月、夫婦でドラッグストアに基礎体温計を買いに行って、私は毎朝体温計を咥えるようになりました。

初めて妊娠しやすい時期を意識しました。

避妊をしないことに慣れてきてもなお、「妊娠」を意識しない気ままなセックスとは、ひと味違いました。

7月も、生理が来ました。

生理が来て、悲しくなって、その日の朝は泣きました。

夫が心配そうに労ってくれました。

 

そして8月。次は、生理は来ませんでした。

そのまま今に至ります。

 

妊娠5ヶ月も半ば、最近は、胎動を感じるようになりました。

これを私が書いている今もお腹の中で活動中らしく、ポコポコ、ポコポコしています。

「胎動がある」と夫に伝えると「すーちゃんばっかりずるい〜」と。

夫の手をお腹に添えると、ポコ、ポコ。夫の手を目掛けて蹴ってくれました。

夫も小さな命のサインが嬉しかったようです。

 

検診に行くと、エコー写真をもらえます。

検診に行った日には、マタニティアルバムにそのエコー写真を入れて、パパ・ママからのメッセージを書いています。

普段あまり文を書くことのない夫。

それでも、お腹の中の様子を想像しながら数行、メッセージを書いてくれます。

 

夫は最近、それまで興味がなかった街中にいる小さい子供に、「かわいい」という感情を抱くようになったようです。

夫がどんなパパになっていくのか、とても楽しみです。

まずは産声を上げるその日まで、夫のしわくちゃな笑顔が見れるその日まで、無事に赤ちゃんが育っていってくれることを願うばかりです。

 

さて、冒頭の「特にお母さんは 子どもができると世界が変わるよ」という言葉。

女である私は妊娠すると生理が止まり、子宮が大きくなり、母乳を出す準備も進みますが、

パートナーである夫も少しずつ、父になる準備をしています。

夫の見ている世界は、避妊をやめたその日から、既に少しずつ変化しているように思います。

 

母というのは、子への愛情が人一倍強く、献身的な存在だと捉えられがちですが、そうでなくても良いと思うのです。

きっと、他の何かに夢中になりながらの子育てであっても、気持ちは十分に伝わるし、母になった後も、自分の幸せを第一に考え続けて良いのだと思います。

一方の父が、社会と家庭をつなぐ架け橋にならないといけないわけでもなく。夫も、たくさん子どもを愛し、子どもの成長を見届けながら、父としての自分の変化も楽しんでいけば良いと思うのです。

 

「特にお母さんは…」云々、言葉をかけられると、genderとsexの間で、心にモヤモヤが残ります。

もちろん、妊娠を祝福しての言葉なので、とっても嬉しいんですが。

sexという面では、たしかに女性の身体やホルモンへの変化は顕著です。

一方、母親像・父親像に関しては、世間のgenderを無意識的に押し付けられていないか、自分の心の中できちんと線引きをする必要があるように思います。

 

父になりかけている夫の姿は、なんとも微笑ましく、頼もしいものです。

未熟なところを補い合って、一歩一歩壁を乗り越えながら、母になり、そして父にもなっていけたらいいなと思います。