有事の時に思うこと

全国で、世界中で、コロナウイルスが猛威を奮っています。

 

その間、いろんな言葉を聞きました。

「中国政府があのお医者さんの言うこと早く聞いておけば良かったのに」

「小規模のレストランやお花屋さんの気持ちもわかってほしい」

「日本の政治家は何をやっているんだろう」

「ウチの会社は遅れてる」

「いつまで自粛ムードなの」

「紙製品ばっかり買う人、やめてほしい」

「報道が偏ってる」

などなど。

 

大切な家族を想う人、

外食産業に従事している人、

楽しみにしていた予定が無くなった人、

最前線で闘うお医者さん、

休校になってしまった学生、

アジア人だからと海外で差別を受けた人。

 

その全ての人の気持ちがほんの少しずつ分かります。だから胸が苦しくなります。

 

何か不都合なことが発生すると、人は誰かのせいにしたくなる生き物だと思います。

 

でもこの状況は、中国人のせいでもなく、お医者さんのせいでもなく、海外渡航者のせいでもなく。誰かが悪いとか誰かが間違っているとか、そういうものではないのだと思います。

誰も予期していなかったこと、世界中がびっくりしてしまったこと、ただそれだけなのです。

予期せぬ脅威を前に、みんながそれぞれの立場で、頑張っているのだと思います。

 

世界から、ウイルスに対する恐怖も不安もしばらく消えることはないだろうけれど、私は別の恐怖を感じます。

それが誰かの心を殺める火種にならないといいなと、ただ願うばかりです。