「あと2日で一旦パパとバイバイだよ」
そう言うと、目の前のパパに手を振りバイバイした娘。
「違うの、今じゃなくてね、あと2回寝たら」
ーー?(きょとん)
あと2日で、夫がアメリカに旅立ちます。
そのまた1ヶ月後に、私と娘も追いかけるように旅立ちます。
海外赴任に帯同する妻である私の、ちょっとした雑感を残しておきたいと思います。
「アメリカでした」
海外転勤を希望していた夫が、お夕飯の終わり際に唐突にそう伝えてきたのは、数ヶ月前のこと。
まず第一に、とても嬉しかった。
夢が叶った人の隣にいると、とても晴れやかな気分になれるものです。
海外転勤のことは、以前から夫婦で話をしていました。
夫も私も興味がある。
できたら片方が我慢するのではなく、お互いに、人生のどこかのタイミングで、叶えられたらいいね。
子育てにはどうしても生物学的に女性が身体の自由が制限される時期があるから、
夫が近々、私が少し子どもが大きくなってからかな、と。
私たち夫婦の家族感は、「離れていたら意味がない」。
単身赴任や別居婚などいろんな暮らし方や価値観がありますが、
私たち夫婦の場合は、「片方が海外転勤したら、もう1人が帯同する」という方針です。
夫の帯同が決まって少しして、私は職場に帯同休職する旨を伝えました。
大きな会社なので、長期的に帯同する場合でも、「退職」ではなく「休職」できるのがありがたいところ。
でも、4月末に育休から復職してからというもの、
仕事にもやりがいを感じてきた私には、今もまだ現在進行形で、「もっと仕事してたかったな」という思いがあります。
子どもとの暮らしが始まってからの復職は、
仕事に全力を注げるわけではなくなりました。
保育園から電話がかかってきたり、
子どもにうつされて高熱が出たり、
残業や出社は夫婦で譲りながら、
飲み会も、夫婦で被らないように気をつけながら。
ふと、モヤモヤするのが
私の職場の男性たちの働き方が、
物理的に、今の自分にはできないこと。
そして自分と同じ働き方をしてる方の中に、(たまたま)お子さんのいる女性がいらっしゃらないこと。
小さい子どもがいるあの忙しそうな先輩の奥さんは、どんなふうに仕事と両立してるんだろう。
復職してからは、そんな疑問が常に頭にあるようになりました。
結論として、奥さんは
お仕事をされていないか、時短か、一般職か…
というケースが多いようです。
(働き方はそれぞれで、決して上に列挙した働き方を否定するつもりはありません)
男女半々ずつ総合職で就職した私たちの世代と、
その上の世代とのジェネレーションギャップと、
そして、ジェンダーギャップを、どちらも感じてしまうのでした。
一方で、仕事だけを欲張れば、それは理想の暮らしではなくなります。
いろいろ悩むことはあれど今の私は、自分の幸福感に沿って生活を送れています。
かわいい唯一無二の娘にはいつも支えられていて、本当に運良く出会えて幸せだなと思っています。
「子育てのせいで」と思う気持ちも、「出産をもっと後にすれば良かった」と思う気持ちも、まったくありません。
ただ今後、夫に帯同することで、育休で一年休んだことに加えてまた数年、キャリアがストップします。
きっと、「キャリア」の面だけでは、今後ももどかしさを感じたり、悩んだりすると思います。
とはいえ今後のアメリカ生活は、やっぱりとっても楽しみです。
大学を卒業してからの短期的な視点では休職が続いてしまいますが
長い人生の中での数年という意味では、きっと面白い日々が待っているはずです。
キャリアへの悩みに蓋をするのでなくしっかり向き合いつつも、
せっかく訪れた環境の変化を、前向きに楽しんでいけたらいいなと思います。
次回は、休職後にまた。